展示会コンパニオンの料金は、受付や案内が中心か、声かけから製品の一次説明、名刺の獲得まで任せるかで相場の幅が変わります。料金表を比べる前に、出展の目的と任せる範囲、成果の測り方を決めておくと、見積もりの差が何によるものかが分かり、費用に見合った依頼ができます。
この記事では、料金の目安を示したうえで、コンパニオンを探している方が依頼前に決めておきたいことを順に説明します。展示会コンパニオンの仕事と役割の変化については、展示会コンパニオンとは?いま求められる役割の変化をご覧ください。
展示会コンパニオンの料金相場
展示会コンパニオンの料金は、任せる役割によって分かれます。公開されている相場情報は少ないため、業界一般の大まかな目安として、受付・案内・チラシ配布などが中心なら1名1日あたりおおむね3万〜6万円程度、声かけや製品の一次説明、リード獲得まで担うコンパニオンやキャストならおおむね4万〜7万円程度です。ステージの進行や製品紹介のアナウンスを担うナレーター・MCは、経験や拘束時間で幅が大きく、これより高くなることが多くあります。いずれも、会期の時間、役割、人数、日数、地域、事前準備の有無で変わる目安です。スタッフ全体の費用相場と見積もりの見方は、展示会スタッフの費用相場と見積もりの見方:役割別の目安と金額が変わる要因で説明しています。
同じ「コンパニオン」という言葉で探しても、依頼先によって想定している仕事が違います。受付と配布を前提にした料金と、来場者の関心を聞き取って社員につなぐところまでを前提にした料金は、比べる対象になりません。ナレーターやMC、説明員との違いは、展示会コンパニオン・ナレーター・MC・説明員の違いと、依頼する役割の決め方で整理しています。
料金表を見る前に決めておく5つのこと
料金を比べる前に、次の5つを社内で決めておきます。決めておくと見積もりの条件がそろい、決めていないと金額の差が何によるものか分からなくなります。
| 決めること | 決めないと起きること | 料金・見積もりへの影響 |
|---|---|---|
| 1. 出展の目的 | 依頼先が一般的な受付・配布を想定して手配する | 目的によって必要な役割が変わり、相場の幅も変わる |
| 2. 任せる範囲 | 当日、来場者の質問に答えられず社員が対応に追われる | 一次説明や聞き取りまで任せるなら、経験や事前準備が必要になる |
| 3. 成果の測り方 | 名刺は集まったが、商談につながったか分からない | 何を成果とするかで、依頼する人の経験や準備の内容が決まる |
| 4. 社員への引き継ぎ方 | 聞き取った内容が社員に渡らず、展示会後の連絡が遅れる | 引き継ぎのメモや連絡の方法を、依頼先と事前に決める必要がある |
| 5. 時間・人数・準備 | 見積もりの前提がそろわず、比べられない | 拘束時間、人数、日数、研修や打ち合わせの有無がそのまま金額に表れる |
1. 出展の目的:認知か、名刺か、商談か
まず、今回の出展で最も重視するものを1つに絞ります。新しい製品を知ってもらうことなのか、名刺を集めることなのか、展示会後の商談を増やすことなのか。目的が決まると、コンパニオンに任せる役割が決まり、どの相場の幅で考えればよいかも決まります。
2. 任せる範囲:どこまでをコンパニオンに、どこからを社員に
受付と案内だけを任せるのか、通路での声かけ、製品の概要説明、来場者の課題の聞き取りまで任せるのかを決めます。価格や導入条件などの詳しい話は社員が担い、その手前までを外部に任せる分け方がよく使われます。
3. 成果の測り方:名刺の数だけで見ない
名刺の数は分かりやすい指標ですが、それだけで評価すると、関心の薄い来場者の名刺も同じように数えることになります。「関心の内容を聞き取れた名刺」や「その場で社員につないだ件数」など、商談に近い指標を決めておくと、依頼先にも求める動きが伝わります。指標の決め方は、展示会スタッフに持たせる目標:名刺数だけで評価しないで詳しく説明しています。
4. 社員への引き継ぎ方:誰に、いつ、何を渡すか
どんな来場者をその場で社員につなぐのか、名刺と一緒にどんなメモを残すのかを決めておきます。聞き取ってほしい項目は、商談につながる展示会のヒアリング項目:スタッフに持たせる質問リストを参考にしてください。
5. 時間・人数・準備:見積もりの前提をそろえる
集合から解散までの時間、時間帯ごとの人数、会期の日数、事前の研修や打ち合わせに求めることを整理します。人数は持ち場と時間帯から数えると決めやすくなります。手順は展示会スタッフは何人必要?ブース規模別の考え方で紹介しています。
5つの項目を1枚にまとめて依頼先に渡したい場合は、記入例付きの展示会コンパニオンを探す前に:依頼目的を整理するシートが使えます。
「1名いくら」ではなく、名刺と商談で費用を考える
コンパニオンの料金を比べるとき、「1名1日あたりいくらか」だけを見ると、安い依頼先を選びたくなります。しかし出展の目的が名刺や商談なら、その費用で、商談につながる名刺がどれだけ取れたかで考えるほうが、実際の判断に合います。
考え方は次のとおりです。
- コンパニオンの費用の総額を出す(日当だけでなく、交通費や事前準備の費用も含める)。日当以外にかかる費用は、展示会スタッフの見積もりで日当以外にかかる費用:交通費・研修・延長・キャンセルで整理しています。
- その費用で得られた成果を数える(名刺の数ではなく、関心を聞き取れた名刺や、社員につないだ件数)。
- 総額を成果で割り、成果1件あたりの費用として見る。
単価が抑えられたコンパニオンでも、受付と配布だけでは商談につながる名刺は増えにくく、成果1件あたりの費用はかえって高くなることがあります。反対に、単価が上がっても、声かけから聞き取りまで担える人が入れば、社員が商談に集中でき、成果1件あたりの費用が下がることもあります。
この見方をするためにも、前の章の「3. 成果の測り方」を依頼前に決めておくことが大切です。
出展企業がよく抱える4つの悩みと、依頼内容の決め方
Charmapは、出展企業がよく抱える悩みとして次の4つを挙げています。自社がどれに当てはまるかで、コンパニオンに求める役割と、料金を比べるときに見るべきところが変わります。
| 悩み | 依頼内容で決めること | 見積もりで確かめること |
|---|---|---|
| ① スタッフがいてもリードが獲れない | 通路での声かけと、ブース内への誘導まで任せる | 声かけの経験がある人か。呼び込みの言葉を事前に一緒に考えるか |
| ② 当日の人員が足りない | ピークの時間帯と、必要な持ち場を洗い出す | 時間帯ごとの人数に合わせた配置ができるか |
| ③ リードが獲れても質が低い | 来場者の関心や課題の聞き取りまで任せる | 製品について事前にインプットする準備があるか |
| ④ 質が良くても商談の時間がつくれない | 受付から一次説明までを任せ、社員を商談に集中させる | 確度の高い来場者を見極めて社員につなぐ流れをつくれるか |
①や②だけが悩みなら、受付・案内・声かけが中心の依頼で足りることもあります。③や④が悩みなら、事前の準備や引き継ぎの流れまで含めて依頼先を比べる必要があります。
依頼先に聞いておきたいこと
5つのことを決めたら、依頼先には次のことを聞いておくと、料金の中身を比べやすくなります。
- 製品について、スタッフはいつ・どうやって覚えますか。
- 声かけや一次説明の経験がある人を選べますか。
- 次回の出展でも、同じメンバーにお願いできますか。
- スタッフが困ったときの相談先と、ハラスメント対策の方針はありますか。
依頼先を選ぶときの確認項目は、展示会スタッフ会社の選び方:依頼前に確認すべき10項目にまとめています。
Charmapの場合
Charmapは、展示会のキャストチームを「Charms(チャムズ)」と呼んでいます。合言葉は「愛と愛嬌で、想いをつなぐ」。単なるコンパニオンではなく、出展企業の想いや目的を共有するチームの一員として、自分の言葉で製品を語ることを大切にしています。チームの考え方は、Charmapの展示会キャスティング:展示会成果に特化したキャストチームの考え方で紹介しています。
一般的なコンパニオン会社と比べたときの違いは、次の4つです。
- ビジネス展示会の運営に特化している。
- 製品について事前にインプットしてから当日を迎える。
- 営業スキルを持つキャストをそろえている。
- チラシ配りやQRコードの読み取りだけでなく、ブース内への誘導と初期的な説明まで担う。
また、セクシュアルハラスメント防止方針(SAFE WORK POLICY)を定め、容姿や身体的特徴への言及を容認しない方針を、案件の開始前に関係者へ共有しています。出展企業が事前・当日・事後にできる対策は、展示会のハラスメントを防ぐために出展企業ができること:事前・当日・事後の具体策にまとめています。
料金はご依頼の条件によって変わるため、この記事ではご案内していません。出展の目的や任せたい役割をお知らせいただければ、お問い合わせからご相談を承ります。成果で選ぶ考え方は、華やかさより商談:成果で選ぶ展示会キャストの考え方でも紹介しています。
よくある質問
展示会コンパニオンは、写真やプロフィールの見た目で選べますか?
依頼先によって対応はさまざまですが、ブースの成果を考えるなら、見た目ではなく、声かけや説明の経験、製品を理解する準備があるかで選ぶことをおすすめします。容姿を選ぶ基準にすると、スタッフが安心して働ける現場づくりとも両立しにくくなります。
コンパニオンに商談まで任せられますか?
価格や導入条件などの商談そのものは、社員が担うのが一般的です。コンパニオンには、声かけから製品の概要説明、来場者の課題の聞き取りまでを任せ、商談の入口で社員へつなぐ形がよく取られます。どこまで任せるかで料金の幅も変わるため、依頼前に決めておきます。
料金が安い依頼先と高い依頼先では、何が違いますか?
任せる役割の範囲、スタッフの経験、事前研修や打ち合わせの有無、現場の責任者の有無などが違うことが多くあります。日当だけでなく、見積もりに何が含まれているかを確かめ、成果1件あたりの費用で比べると判断しやすくなります。


