展示会コンパニオンを探す前に、出展の目的、任せる役割、社員への引き継ぎ方、人数と時間の4つを1枚に整理しておきましょう。これが決まっていると、依頼先との相談が早く進み、当日「頼んだことと違う」というずれも防げます。
この記事では、依頼前にそのまま使える整理シートと、各項目の書き方を紹介します。
なぜ依頼前に目的を整理するのか
「コンパニオンを2人お願いしたい」とだけ伝えて依頼すると、依頼先は受付や呼び込みなど、一般的な役割を想定して手配することが多くなります。ところが出展企業の本当の目的が「商談を増やすこと」だった場合、来場者の関心を聞き取って社員につなぐ動きが必要です。
目的と役割があいまいなまま当日を迎えると、次のようなことが起こりがちです。
- 名刺は集まったが、どんな関心を持った人だったか分からない。
- 社員が受付や声かけに手を取られ、商談に集中できなかった。
- スタッフが製品について聞かれても答えられず、来場者を待たせた。
依頼前に目的を整理しておけば、依頼先も役割に合った人と準備を提案しやすくなります。
依頼目的の整理シート
次の表を、社内の打ち合わせや依頼先への相談の前に埋めてみてください。すべてを決めきれなくても、空欄があること自体が「依頼先に相談したいこと」の一覧になります。
| 項目 | 書くこと | 記入例 |
|---|---|---|
| 展示会名・会期・会場 | 出展する展示会と日程 | ○○展、3日間、東京ビッグサイト |
| ブースの広さ・形 | 小間数、通路に面した辺の数 | 通路に2辺が面したブース |
| 出展の目的 | 認知、名刺獲得、商談のどれを最も重視するか | 新製品の商談を増やす |
| 何をもって成功とするか | 目標とする指標 | 展示会後に打ち合わせを設定できた件数 |
| 来てほしい来場者 | 業種・職種・役職、どんな課題を持った人か | 製造業の生産管理の担当者 |
| 外部スタッフに任せる役割 | 受付・声かけ・一次説明・ヒアリング・サンプリング・ステージ進行のどれか | 声かけ、受付、製品概要の説明、課題のヒアリング |
| 社員が担う役割 | 外部に任せず、社員がやること | 詳しい説明、価格や導入条件の話 |
| 社員への引き継ぎ方 | どんな来場者を、いつ、どの社員につなぐか | 導入時期が決まっている人は、その場で営業担当へ |
| 引き継ぎで残したい情報 | 名刺と一緒に残すメモの項目 | 関心のある製品、課題、導入時期 |
| 人数と時間 | 必要な人数、稼働時間、混み合う時間帯 | 開場直後と昼過ぎに人を厚くしたい |
| 事前の準備 | 説明資料、想定問答、事前説明会の有無と担当 | 説明資料を社内で用意し、前日に打ち合わせ |
| 服装・名札 | 服装の方向性、ユニフォームや名札を誰が用意するか | 社員とそろいのポロシャツ、名札は自社で用意 |
| 当日の窓口 | 指示の変更や困りごとを伝える相手 | ブース責任者(社員)と依頼先の現場責任者 |
| 働く人への配慮 | 休憩の場所、荷物置き場、ハラスメント対応の方針 | 依頼先の方針を事前に確認する |
各項目の書き方のポイント
出展の目的は1つに絞る
認知、名刺獲得、商談のすべてを目的にすると、スタッフは何を優先すればよいか迷います。最も重視するものを1つ決め、ほかは「できれば」に回します。目的によって、外部スタッフに任せる役割も変わります。
任せる役割は動きで書く
「受付」「呼び込み」といった言葉だけでなく、「通路を歩く人に声をかけ、関心がありそうなら製品の概要を伝え、課題を聞いてから社員につなぐ」のように、動きの順番で書くと伝わりやすくなります。
引き継ぎのルールを先に決める
外部スタッフが聞き取った内容を社員がどう受け取るかは、成果に直結します。声かけから商談につなぐまでの流れは「成果が出る展示会スタッフの動き方:声かけから商談化まで」も参考にしてください。どんな来場者をその場で社員につなぐか、名刺にどんなメモを残すかを決めておくと、展示会後の連絡が進めやすくなります。スタッフに聞き取ってほしい項目は「商談につながる展示会のヒアリング項目:スタッフに持たせる質問リスト」を参考に決めると、引き継ぎで残す情報もそろいます。
人数は役割と時間から考える
人数は、ブースの広さだけでなく、任せる役割の数と、混み合う時間帯から考えます。整理シートの役割と時間を依頼先に伝えれば、必要な人数を一緒に検討しやすくなります。役割と時間から人数を出す手順は「展示会スタッフは何人必要?ブース規模別の考え方」で説明しています。
整理シートを使った依頼先への相談のしかた
整理シートができたら、依頼先には次の順で伝えるとスムーズです。
- 目的と成功の基準:何のために外部スタッフを入れるのか。
- 任せる役割と、社員が担う役割:どこまでを外部に任せるのか。
- 引き継ぎ方:誰に、いつ、何を渡すのか。
- 人数・時間・準備:決まっていること、まだ決めていないこと。
決めていない項目は、そのまま相談事項として伝えて構いません。依頼先が役割や人数の考え方を提案してくれるかどうかも、選ぶときの判断材料になります。
呼び方より「何を任せるか」
展示会では、コンパニオン、キャンペーンスタッフ、展示会スタッフ、展示会キャストなど、さまざまな呼び方が使われます。どの呼び方で探しても、実際の仕事内容は重なることがよくあります。大切なのは呼び方ではなく、この整理シートで決めた「何を任せ、何で評価するか」です。
展示会コンパニオンに求められる役割の変化は「展示会コンパニオンとは?いま求められる役割の変化」、呼び方ごとの違いは「展示会キャストとは?スタッフ・コンパニオンとの違いと選び方」で詳しく説明しています。
Charmapへのご相談
Charmapは、展示会事業としてキャンペーンスタッフの育成・派遣と展示会の運営支援を行っています。受付、来場者誘導、商品説明、サンプリング、ステージ進行まで、ブースの第一印象をつくり、来場者が心地よく過ごせる現場をチームで支えます。
また、スタッフが安心して働ける現場づくりのため、セクシュアルハラスメント防止方針(SAFE WORK POLICY)を定めています。案件の開始前に関係者へ方針を共有し、現場ごとに責任者を置き、案件の終了後に振り返りを行います。
整理シートが途中まででも、お問い合わせからお気軽にご相談ください。
よくある質問
整理シートがすべて埋まっていないと依頼できませんか?
依頼できます。空欄の項目は、依頼先に相談したいことの一覧として使えます。ただ、出展の目的と、外部スタッフに任せたい役割の2つだけは、社内で先に決めておくと相談が進めやすくなります。
コンパニオンに商談まで任せられますか?
商談そのものは、製品や価格を知っている社員が担うのが一般的です。外部スタッフには、声かけから製品の概要説明、来場者の課題の聞き取りまでを任せ、商談の入口で社員へつなぐ形が多く取られます。どこまで任せるかを整理シートで決め、依頼先と事前にすり合わせてください。
依頼先にはいつごろ相談すればよいですか?
時期は展示会の規模や依頼先によって違うため、出展が決まった段階で早めに相談するのがおすすめです。整理シートを先に作っておくと、最初の相談から具体的な話ができます。依頼から当日までの流れは、展示会スタッフはいつまでに依頼する?依頼から当日までの流れと出展企業の準備で説明しています。


