展示会スタッフの必要人数は、ブースの広さから決めるのではなく、同時に人が必要な持ち場の数に、休憩などの交代の人数を足して決めます。同じ広さのブースでも、通路に面した辺の数や、デモ台・ステージの有無によって必要な人数は大きく変わるからです。
この記事では、展示会キャストの手配と運営支援を行うCharmapが、ブースの条件から人数を数える手順と、そのまま使える計算シートを紹介します。
人数は「持ち場」から数える
「何小間なら何人」という決め方は分かりやすい反面、ブースごとの違いを見落とします。たとえば同じ広さでも、
- 一辺だけが通路に面したブースと、三辺が通路に面したブース
- 展示だけのブースと、デモ台やミニステージがあるブース
では、声をかける場所や説明する場所の数が違います。人数を考えるときは、まずブースの中に、同時に人が立っていなければならない場所(持ち場)がいくつあるかを数えます。
ステップ1:持ち場を洗い出す
展示会のブースでよく出てくる持ち場は、次のとおりです。自社のブースに当てはまるものを選びます。
| 持ち場 | 何をするか | 数え方 |
|---|---|---|
| 声かけ・呼び込み | 通路を歩く来場者に声をかけ、ブースへ案内する | 通路に面した辺ごとに考える |
| 受付・名刺交換 | 来場者の受付、名刺やアンケートの受け取り | 受付の場所ごと |
| 案内・導線整理 | ブース内の案内、混雑したときの誘導 | ブース内の動線の数、混み具合 |
| 製品の一次説明・デモ | 製品の概要説明、デモのサポート | デモ台・展示台ごと |
| ステージ・プレゼン | 進行、観覧の案内 | ステージの有無、開催の回数 |
| サンプリング・配布 | 試供品や資料の配布 | 配布する場所ごと |
| 商談・詳しい説明 | 詳しい説明、価格や導入条件の相談 | 主に社員が担当。商談席の数 |
商談や詳しい説明は社員が担うことが多いため、外部のスタッフ・キャストに頼む人数は、商談以外の持ち場を中心に数えます。役割の分け方は、展示会スタッフとは?役割・業務内容・依頼先の種類や展示会キャストとは?スタッフ・コンパニオンとの違いと選び方でも整理しています。持ち場ごとの立ち位置は、展示会ブースの動線と人の配置:役割ごとの立ち位置の決め方で説明しています。
ステップ2:時間帯ごとに必要な人数を出す
持ち場ごとに、同時に何人必要かを時間帯ごとに考えます。展示会では、一日の中で来場者の多い時間帯と少ない時間帯があり、ステージやプレゼンの時間には人が集まります。
- ピークの時間帯:すべての持ち場に人を置き、混雑時の導線整理も加える。
- 落ち着いた時間帯:受付と声かけを中心に、持ち場をまとめる。
- ステージ・プレゼンの時間:進行と観覧の案内に人を寄せ、終わった直後の声かけ・ヒアリングに備える。
いちばん多くの人が必要になる時間帯の人数が、その日の「同時に必要な人数」です。
ステップ3:交代の人数を足す
同時に必要な人数だけで依頼すると、休憩のたびに持ち場が空きます。展示会は開場から閉場まで長時間になることが多いため、休憩や食事の交代を回す人数を足します。
交代の人数は、次の2つで考えます。
- 休憩中に空けられない持ち場はどこか:受付や声かけなど、空けると来場者を取りこぼす持ち場は、交代の人が入る必要があります。
- 休憩をずらして回せるか:落ち着いた時間帯に順番に休憩を取れば、交代の人数を抑えられます。ピークの時間帯に休憩が重なる場合は、交代の人数を増やします。
社員がブースに入る場合は、社員の商談や休憩の予定も合わせて考えます。社員が商談に入っている間、声かけや受付をだれが埋めるかを決めておきます。休憩のずらし方と、休憩中に代わる人の決め方は、展示会当日のシフトと休憩の組み方:ピークを外して交代するでシフト表のひな形とあわせて紹介しています。
ステップ4:会期全体で調整する
会期が複数日ある場合は、日ごとに来場者の多さや、ステージの予定が違うことがあります。一日ごとに必要な人数を出し、全日同じ人数にするか、日によって変えるかを決めます。
また、同じスタッフが会期中ずっと入るか、日によって入れ替わるかで、事前の準備の量も変わります。入れ替わる場合は、製品の説明や持ち場の引き継ぎに時間が必要です。
人数の計算シート
ここまでの手順を、表にまとめました。自社のブースの条件を入れて使ってください。
| 持ち場 | ピーク時の人数 | 落ち着いた時間の人数 | 休憩中に空けられないか | 担当(スタッフ・社員) |
|---|---|---|---|---|
| 声かけ・呼び込み | ||||
| 受付・名刺交換 | ||||
| 案内・導線整理 | ||||
| 製品の一次説明・デモ | ||||
| ステージ・プレゼン | ||||
| サンプリング・配布 | ||||
| 合計 |
必要な人数の目安 = ピーク時に同時に必要な人数 + 休憩などの交代の人数
計算例(仮の条件)
次は、考え方を示すための仮の条件での計算例です。実際の人数は、ブースの条件と任せる役割によって変わります。
- 条件:二辺が通路に面したブース。受付が1か所、デモ台が1台。ステージはなし。商談は社員が担当する。
- ピーク時の持ち場:声かけ(通路に面した辺ごとに1人で2人)、受付1人、デモの一次説明1人で、同時に4人。
- 交代:受付と声かけは空けたくないため、休憩を順番に回す交代要員を1人足す。
- この条件での計算結果:スタッフ5人。
条件を一つ変えると結果も変わります。たとえば、デモ台を社員が担当するなら一次説明の1人は不要になり、通路に面した辺が三辺なら声かけの人数が増えます。
人数を決めるときによくある失敗
- 面積だけで決める:通路に面した辺の数や、デモ台の数を見ていないため、声かけや説明の持ち場が足りなくなる。
- 休憩の交代を入れていない:休憩のたびに受付が空き、名刺交換の機会を逃す。
- 社員の商談の時間を見込んでいない:社員が商談に入ると、声かけや受付を埋める人がいなくなる。
- 人数を増やせば成果が出ると考える:人数が多くても、だれが何をするか決まっていないと、ブースの前に人が固まり、かえって入りにくくなることがあります。
人数と同じくらい大切なのは、一人ひとりの持ち場と役割を決めておくことです。持ち場ごとの動き方は成果が出る展示会スタッフの動き方:声かけから商談化までで、依頼先の選び方は展示会スタッフの依頼先を比較:派遣会社・キャスティング会社・マッチング・個人で紹介しています。
Charmapに相談する場合
Charmapは、展示会キャストの育成と手配、展示会の運営支援を行っています。受付、来場者誘導、商品説明、サンプリング、ステージ進行まで、ブースの第一印象をつくる役割をチームで担います。
ブースの図面や、任せたい役割が決まっていない段階でも、何人・どんな役割で入れればよいかのご相談は、お問い合わせからお気軽にどうぞ。
よくある質問
1小間のブースには何人の展示会スタッフが必要ですか?
小間の数だけでは決まりません。通路に面した辺の数、受付やデモ台の数、ステージの有無、社員が何人入るかによって変わります。この記事の計算シートで持ち場を洗い出し、ピーク時に同時に必要な人数に休憩などの交代の人数を足して考えてください。
スタッフの人数は多めに頼んだほうが安心ですか?
多ければよいとは限りません。だれが何をするか決まっていない人が増えると、ブースの前に人が固まり、来場者が入りにくくなることがあります。まず持ち場と役割を決め、そのうえで休憩の交代に必要な人数を足すのが基本です。
会期中、毎日同じ人数にする必要はありますか?
必要はありません。日ごとに来場者の多さやステージの予定が違う場合は、日によって人数を変えることもできます。ただし、日によってスタッフが入れ替わる場合は、製品の説明や持ち場の引き継ぎに時間を取っておきます。


