展示会キャストは、見た目の華やかさではなく、名刺獲得から商談化までにどれだけ貢献できるかで選びます。ブースの成果を決めるのは、来場者に声をかけ、関心を聞き取り、社員へ確実につなぐ力だからです。
この記事では、容姿で選ばない理由と、成果で選ぶための評価軸、依頼するときにそのまま使える依頼内容のひな形を紹介します。
なぜ「華やかさ」で選ばないのか
展示会で人を目立たせて来場者を集める考え方は、以前からあります。しかし、出展の目的が商談や受注であれば、立ち止まった人数よりも、その後に商談へ進んだ人数のほうが大切です。華やかさで集めた来場者が、自社の製品に関心のある人とは限りません。
理由は大きく3つあります。
- 評価の対象がずれる:容姿で選ぶと、依頼の時点で「何をしてほしいか」が決まらないまま人が選ばれます。当日の動きを評価する基準もなくなります。
- 商談につながらない来場者が増えやすい:目を引くことだけを狙うと、製品に関心のない来場者まで立ち止まり、社員の時間がそちらに使われます。
- 働く人の安全と尊厳を損なうおそれがある:容姿を基準に選ぶことは、現場で容姿に触れるのを当然とする空気につながりかねません。
展示会コンパニオンに求められる役割がどう変わってきたかは「展示会コンパニオンとは?いま求められる役割の変化」で整理しています。
Charmapのセクシュアルハラスメント防止方針(SAFE WORK POLICY)では、容認しない行為の一つに「容姿・身体的特徴への言及」を挙げています。このブログでも、キャストの選び方を容姿・年齢・華やかさで語ることはしません。
成果で選ぶための評価軸
展示会キャストを選ぶときは、次の5つの軸で依頼先とキャストを比べます。
| 評価軸 | 見るポイント | 依頼先に聞くこと |
|---|---|---|
| 声かけ | 通路の来場者に、製品の関心につながる一言をかけられるか | 声かけの言葉を出展企業と一緒に決めるか |
| 一次説明 | 製品の概要を、来場者に合わせて短く伝えられるか | 製品を覚えるための事前説明や資料の読み込みがあるか |
| ヒアリング | 来場者の関心・課題・検討状況を聞き取れるか | 聞く項目をどう決め、どう記録するか |
| 引き継ぎ | 聞き取った内容を、社員へ短く正確に渡せるか | 社員へつなぐ条件と合図を事前に決めるか |
| チームでの動き | ピークや欠員のときに、役割を入れ替えて回せるか | 当日の欠員にどう備えるか、現場の責任者がいるか |
どの軸も、容姿とは関係がありません。依頼先にこの5つを聞いて、具体的に答えが返ってくるかどうかが、成果で選ぶときの判断材料になります。契約の形や見積もりの内訳など、依頼先の会社そのものを比べる項目は「展示会スタッフ会社の選び方:依頼前に確認すべき10項目」にまとめています。それぞれの動きを当日どう実践するかは「成果が出る展示会スタッフの動き方:声かけから商談化まで」で紹介しています。
「目を引く」から「話を聞く」へ:期待する成果の置き換え
依頼するときの期待を、次のように置き換えると、評価のしかたも変わります。
| 華やかさで選ぶときの期待 | 成果で選ぶときの期待 |
|---|---|
| ブースの前に人が集まる | 製品に関心のある来場者が立ち止まる |
| 名刺がたくさん集まる | 名刺と一緒に、関心や課題の記録が残る |
| ブースが明るく見える | 来場者が迷わず、待たずに社員と話せる |
| 写真に映える | 展示会後の連絡で、話を進めやすい相手が増える |
右側の期待は、当日や会期後に数えたり確かめたりできます。名刺の数に加えて、社員へ引き継いだ件数やヒアリングの記録が残っているかを、キャストの評価に入れます。
依頼内容のひな形
依頼先に相談するときは、次の項目を埋めて渡すと、成果で選ぶための話がしやすくなります。容姿・年齢・身長などの項目は入れません。
| 項目 | 記入例 |
|---|---|
| 出展の目的 | 新製品の導入検討をしている企業との商談をつくる |
| 当日の目標 | 名刺の数に加え、社員へ引き継いだ件数とヒアリングの記録 |
| 任せる範囲 | 声かけ・受付・一次説明・ヒアリングまで。価格と導入条件は社員が答える |
| 来場者に聞きたいこと | 業種、いまの課題、導入を検討している時期、決裁に関わる立場か |
| 社員へつなぐ条件 | 導入時期が決まっている、またはデモを見たいと言った来場者 |
| 事前に渡せる資料 | 製品の説明資料、よくある質問と答え、ブースの配置図 |
| 当日の体制 | ブースに立つ社員の人数と役割、現場の責任者 |
| 安全面で共有したいこと | 不適切な言動があったときの対応者と報告先 |
「どんな人に来てほしいか」ではなく、「どんな仕事をしてほしいか」と「何で成果を判断するか」を書くのがポイントです。「来場者に聞きたいこと」を質問の形にしたリストは「商談につながる展示会のヒアリング項目:スタッフに持たせる質問リスト」で紹介しています。
展示会キャストの定義や、展示会スタッフ・コンパニオンとの違いは「展示会キャストとは?スタッフ・コンパニオンとの違いと選び方」で説明しています。
Charmapの展示会キャスト
Charmapは、展示会キャストの育成・派遣と展示会の運営支援を行っています。受付、来場者誘導、商品説明、サンプリング、ステージ進行まで、ブースの第一印象をつくる役割をチームで担います。
また、SAFE WORK POLICYにもとづき、案件の開始前に関係者へ方針を共有し、現場ごとに責任者を置き、案件の終了後に振り返りを行います。キャストが安心して働ける現場は、声かけやヒアリングに集中できる現場でもあります。
成果で選ぶ展示会キャストのご相談は、お問い合わせからどうぞ。
よくある質問
展示会キャストを容姿で選ばないと、ブースに人が集まりにくくなりませんか?
来場者に立ち止まってもらうには、声かけの言葉とタイミングも大きく関わります。製品の関心につながる声かけをすれば、関心のある来場者に立ち止まってもらいやすくなります。出展の目的が商談であれば、集まった人数よりも、商談につながる来場者の数で判断するのがおすすめです。
依頼のときに、キャストの写真やプロフィールで選ぶことはできますか?
依頼先によって対応は異なります。選ぶときは、写真よりも、声かけ・一次説明・ヒアリングの経験や、事前準備のしかたを確かめることをおすすめします。上の評価軸の表を使って依頼先に質問すると、比べやすくなります。
「華やかさより商談」は、どんな展示会でも当てはまりますか?
出展の目的が商談や受注にある展示会では当てはまります。一方で、ステージの進行など、話す力や進行の経験を重視する役割もあります。その場合も、評価するのは見た目ではなく、その役割を果たせるかどうかです。ナレーター・MCなど役割ごとの違いは「展示会コンパニオン・ナレーター・MC・説明員の違いと、依頼する役割の決め方」で整理しています。


