展示会スタッフの当日欠員は、体調不良や交通の乱れなど、本人の努力だけでは防げない理由で起こります。だからこそ、欠員をゼロにすることより、欠員が出ても役割が止まらない体制を会期前につくっておくことが大切です。

この記事では、展示会のスタッフ・キャストを手配しているCharmapが、出展企業がしておく備え、依頼先に確認しておくこと、当日朝の動き、急な増員の頼み方を整理します。展示会スタッフの役割や依頼先の種類から知りたい方は、展示会スタッフとは?役割・業務内容・依頼先の種類を先にご覧ください。

当日の欠員はなぜ起きるのか

欠員の理由は、大きく3つに分けられます。

理由例前もってできること
体調発熱、会期中の疲れの積み重ね休憩を組んだシフト、無理をさせない雰囲気
移動電車の遅れ、悪天候、遠方からの移動集合時間に余裕を持たせる、会場の場所と入り方の共有
連絡集合時間や場所の行き違い前日までの連絡事項の共有、連絡先の一覧

どれも完全には防げませんが、連絡の行き違いによる欠員は、準備でかなり減らせます。また、複数日の会期では、初日の疲れが翌日の体調に響くこともあります。休憩の組み方は展示会当日のシフトと休憩の組み方で紹介しています。

欠員が出るとブースで何が起きるか

一人欠けると、その人が担っていた役割に穴があきます。影響が大きいのは、次のような場面です。

  • 声かけが止まる:通路に立つ人がいなくなり、来場者の足が止まらなくなります。
  • 受付が手薄になる:名刺の受け取りや案内が遅れ、来場者を待たせます。
  • 社員への引き継ぎが途切れる:一次説明をしていた人が抜けると、社員が説明まで担うことになり、商談の時間が削られます。

欠員そのものより、誰が穴を埋めるか決まっていないことのほうが、ブースの動きを止めます。

出展企業が会期前にしておく備え

役割に優先順位をつけておく

人数が減ったときに、どの役割を残し、どの役割をいったん止めるかを決めておきます。たとえば「受付と社員への引き継ぎは必ず残す」「チラシ配布は人が足りないときは止める」のように決めておけば、当日迷わずに済みます。

優先順位役割の例欠員時の扱い
必ず残す受付、社員への引き継ぎほかの役割から人を回す
できれば残す声かけ、一次説明時間帯を絞る、交代の間隔を変える
いったん止めてよい配布物、補助的な案内人がそろうまで止める

誰が穴を埋めるかを決めておく

欠員が出たとき、スタッフ同士で役割を回すのか、社員が入るのかを決めておきます。社員が入る場合は、どの社員が、どの時間帯に入れるかを確認しておきます。役割ごとの立ち位置は展示会ブースの動線と人の配置で整理しています。

説明資料を全員に渡しておく

特定の人だけが製品の説明を覚えている状態だと、その人が抜けたときに代わりがききません。説明資料やトークの材料は、全員に同じものを渡しておきます。代わりのスタッフが入ったときにも、すぐに読んでもらえます。資料のつくり方は展示会スタッフへの事前説明で伝えるべきことにまとめています。

連絡先の一覧をつくっておく

欠員の連絡を、誰が受けて、誰に伝えるかを決めておきます。出展企業の窓口の社員、依頼先の担当者、現場の責任者の連絡先を一覧にして、関係者で共有しておきます。

依頼先に確認しておくこと

欠員への備えは、依頼先によって大きく違います。依頼する前に、次のことを聞いておくと安心です。

確認すること聞き方の例回答で見るところ
欠員時の手順当日の朝に欠員が出たら、どうなりますか連絡の流れと、代わりを探す手順が具体的に説明されるか
代わりの人の準備代わりの人は、製品の説明をどうやって覚えますか説明資料の共有や、引き継ぎの方法が決まっているか
連絡の窓口欠員の連絡は、誰から誰に届きますか出展企業側に届くまでの流れが明確か
現場の責任者当日、スタッフをまとめるのはどなたですか欠員時の判断をする人が決まっているか
費用の扱い欠員が出た場合や増員した場合の費用はどうなりますか条件が書面で示されるか

どの質問にも「大丈夫です」とだけ返ってくる場合は、もう一歩踏み込んで、具体的な手順を聞いてみるのがおすすめです。依頼先の選び方全体は展示会スタッフ会社の選び方:依頼前に確認すべき10項目で整理しています。欠員や増員のときを含め、日当以外にかかる費用は展示会スタッフの見積もりで日当以外にかかる費用:交通費・研修・延長・キャンセルにまとめています。

当日朝の動き

欠員の連絡は、集合時間の前後に入ることがよくあります。当日朝は、次の順番で動くと落ち着いて対応できます。

  1. 人数を確かめる:集合時間に、予定していた人がそろっているかを確かめる。
  2. 連絡を受けたら、すぐに共有する:欠員の連絡を受けた人は、窓口の社員と現場の責任者にすぐ伝える。
  3. 役割を組み直す:決めておいた優先順位に沿って、誰がどの役割に入るかを決め直す。
  4. 朝の共有で全員に伝える:変わった配置と、その日の目標を全員で確かめてから業務に入る。
  5. 代わりの手配を依頼先と相談する:代わりの人が来られるか、何時ごろになるかを確かめ、来たときの引き継ぎ役を決める。

ポイントは、欠員が分かった時点で、迷わず役割を組み直すことです。代わりの人を待つ間も、ブースは開いています。優先順位を決めておけば、待つ時間にも成果を落とさずに済みます。欠員を含むブースでのトラブルへの対応は、展示会ブースで起きやすいトラブルとスタッフの対応でも整理しています。

急な増員が必要になったとき

会期中に「思ったより来場者が多い」「ステージの時間だけ人を増やしたい」となることもあります。急な増員を頼むときは、次のことを伝えると話が早く進みます。

  • 増やしたい役割と、その時間帯
  • 何日目から、何日間か
  • 増えた人に任せたいことと、説明の準備にかけられる時間

急な増員では、事前の準備時間が短くなります。任せる役割を受付や誘導など、すぐに入りやすいものから選ぶと、当日の負担を抑えられます。会期前の段階で「増員が必要になったら相談できるか」を依頼先に聞いておくのも一つの方法です。人数の考え方は展示会スタッフは何人必要?ブース規模別の考え方で紹介しています。依頼から当日までの流れは、展示会スタッフはいつまでに依頼する?依頼から当日までの流れと出展企業の準備で説明しています。

Charmapが欠員に強いチームづくりで大切にしていること

Charmapは、展示会キャストの育成・派遣と展示会の運営支援を行っています。出展企業がよく抱える悩みの一つに「当日の人員が足りない」ことを挙げ、チームとしての備えを大切にしています。

  • 同じメンバーを繰り返し配置する:同じ出展企業には同じメンバーを繰り返し配置しています。商材を理解したメンバーが複数いるチームは、誰かが抜けても、ほかのメンバーが役割を補いやすくなります。
  • 事前の顔合わせを開く:初めて現場に出るメンバーには、事前の顔合わせミーティングを開き、経験者が当日の雰囲気を伝え、同じブースに入る人同士が打ち解ける場にしています。お互いを知っているチームは、当日の役割の組み直しもスムーズです。
  • チャットで知見を共有する:チームごとのチャットで、リード獲得のコツを惜しみなく共有する文化があります。全国で同時に案件があるときは応援し合っています。
  • 日報と振り返りで経験をためる:メンバーは日報で気づきと改善点を記録し、成功例・失敗例をチームで共有しています。新しいメンバーも、先輩の経験から学んで早く戦力になれます。
  • 自分で判断して動く:来場者の流れを見て、立ち位置や休憩のタイミングをメンバーが自分で判断します。指示を待たずに動けるチームは、人数が変わったときにも動きを合わせやすくなります。

また、セクシュアルハラスメント防止方針(SAFE WORK POLICY)では、現場ごとに責任者を置くことを定めています。

欠員時の体制について詳しく知りたい方は、お問い合わせからご質問ください。展示会キャストという役割そのものについては、展示会キャストとは?スタッフ・コンパニオンとの違いと選び方で説明しています。

よくある質問

当日の朝にスタッフの欠員が分かったら、出展企業はまず何をすればよいですか?

まず、窓口の社員と現場の責任者で欠員を共有し、決めておいた優先順位に沿って役割を組み直します。そのうえで、依頼先と代わりの手配について相談します。代わりの人を待つ間も、残す役割を決めておけばブースの動きを止めずに済みます。

欠員に備えて、予定より多めにスタッフを頼んでおくべきですか?

ブースの広さや会期の長さ、任せる役割によります。多めに頼む前に、役割の優先順位を決め、社員が入れる時間帯を確かめておくと、必要な人数を見極めやすくなります。依頼先に欠員時の手順を確かめておくことも大切です。

会期の途中で増員をお願いすることはできますか?

依頼先の空き状況によります。増やしたい役割、時間帯、日数を伝えて相談してください。準備の時間が短くなるため、受付や誘導など、すぐに入りやすい役割から任せると当日の負担を抑えられます。