展示会スタッフへの事前説明では、製品の説明より先に「この出展で何を目指すか」「その人に何を任せるか」「どこまで話し、どこから社員につなぐか」の3つを伝えると、当日の動きがそろいます。この記事では、事前説明で伝える項目と、そのまま使える説明資料のひな形をまとめます。外部に依頼できる展示会スタッフの役割の種類は、展示会スタッフとは?役割・業務内容・依頼先の種類で説明しています。

事前説明が足りないと起きること

外部のスタッフは、出展企業の製品や営業の進め方を知らない状態から当日を迎えます。事前説明が製品のパンフレットを渡すだけだと、次のようなことが起きがちです。

  • 来場者の質問に答えられず、そのたびに社員を呼ぶことになる。
  • 反対に、価格や導入条件など、社員が話すべきことまでスタッフが答えてしまう。
  • 名刺は集まるが、どんな関心を持った人だったかが残らない。
  • 困ったときに誰に聞けばよいか分からず、その場で判断してしまう。

どれも、スタッフの能力ではなく、伝えた内容の問題です。

事前説明で伝えるべき7つのこと

  1. 出展の目的と目標:名刺の数を増やしたいのか、商談につながる人を見つけたいのか。目標が分かると、スタッフは誰に時間をかけるべきか判断できます。
  2. 来てほしい来場者:業種、役職、課題など、社員につないでほしい来場者の特徴。
  3. 任せる役割:受付、呼び込み、一次説明、案内など、その人が担う役割と立つ位置。
  4. 製品の要点:何の製品で、誰のどんな課題を解決するか。細かい機能より、ひとことで言える要点を伝えます。
  5. 話してよい範囲と社員へつなぐ合図:スタッフが答えてよいこと、社員に任せること、つなぐときの合図。
  6. 聞き取る項目と引き継ぎ方:来場者から何を聞き、どこに書き、いつ誰に渡すか。
  7. 当日の連絡と困ったときの相談先:集合時間・場所、休憩の回し方、困ったときに声をかける人。

1と2が抜けると、スタッフは全員に同じ対応をするしかなくなります。製品の説明より先に伝えたい項目です。3の役割の決め方は、受付・説明員・呼び込み:展示会スタッフの役割別の依頼のしかたで説明しています。

話してよい範囲と社員へつなぐ合図

事前説明でいちばん迷いが出やすいのが、スタッフがどこまで答えてよいかです。次のように線を引いておくと、当日の迷いが減ります。

区分例スタッフの対応
スタッフが答えてよいこと製品の概要、ブースで見られるもの、資料の内容、セミナーやデモの時間その場で答える
社員につなぐこと価格、導入条件、他社製品との詳しい比較、導入事例の詳細、技術的な質問「担当者からご説明します」と伝えて社員を呼ぶ
答えないこと未発表の情報、取引先の名前、個人的な意見「お答えできかねます」と伝え、必要なら社員へつなぐ

つなぐときの合図(目配せ、決まった言葉、手元のメモなど)も決めておくと、来場者を待たせずに社員へ渡せます。

説明資料のひな形

事前説明の資料は、次の項目を埋めるだけで作れます。製品のパンフレットとは別に、1つの資料にまとめて渡すのがおすすめです。

1. 出展の概要

  • 展示会名・会期・会場・ブースの位置
  • 出展の目的:(例:商談につながる来場者と出会う)
  • 今回の目標:(例:名刺の数より、社員へつないだ来場者の数を重視する)

2. 来てほしい来場者

  • 業種・職種:
  • 抱えていそうな課題:
  • 社員へすぐにつなぎたい人の特徴:

3. 役割と配置

名前役割立つ位置時間帯
(記入)(受付・呼び込み・一次説明・案内など)(ブースの図面の位置)(担当する時間)

4. 製品の要点

  • ひとことで言うと:
  • 解決できる課題:
  • よく聞かれる質問と答え:
  • 見せるもの(デモ・パネル・資料):

5. 話してよい範囲

  • スタッフが答えてよいこと:
  • 社員につなぐこと:
  • 答えないこと:
  • 社員へつなぐ合図:

6. 聞き取る項目と引き継ぎ方

  • 聞き取る項目:(例:来場の目的、いま困っていること、検討の時期)
  • 書く場所:(例:名刺の裏、引き継ぎ用のメモ、入力用の端末)
  • 渡す相手とタイミング:

声かけから聞き取り、社員への引き継ぎまでの動き方は、成果が出る展示会スタッフの動き方:声かけから商談化までで詳しく説明しています。聞き取る項目をそのまま渡せる質問の形にしたものは、商談につながる展示会のヒアリング項目:スタッフに持たせる質問リストにまとめています。

7. 当日の連絡

  • 集合時間・集合場所:
  • 服装・持ち物:(例:指定のユニフォーム、名札、筆記用具)
  • 休憩の回し方:
  • 困ったときの相談先:(現場の責任者の名前)

事前説明の進め方

  • 資料は先に渡す:当日の朝に初めて渡すと、読む時間がありません。事前説明の前に読んでおいてもらい、説明の場では質問に時間を使います。
  • 実際に言ってみる:声かけの言葉や製品のひとこと説明は、読むだけでなく声に出して練習すると、当日すぐに使えます。
  • 当日の朝に要点だけ確かめる:目標、話してよい範囲、相談先の3つを、朝礼で短く確かめます。
  • 会期中に直す:1日目が終わったら、よく聞かれた質問や、つなぐ合図がうまく機能したかを振り返り、資料に足します。

ハラスメントについての方針も共有する

事前説明では、製品や役割と一緒に、困ったときの相談先も伝えておきます。来場者から不適切な言動を受けたとき、スタッフが一人で抱え込まずにすむようにするためです。

Charmapはセクシュアルハラスメント防止方針(SAFE WORK POLICY)を定め、案件の開始前に関係者へ方針を共有し、現場ごとに責任者を置いています。相談や報告は、現場の責任者またはCharmapの担当者が受けます。

Charmapの展示会キャスト

Charmapは、展示会のキャンペーンスタッフの育成・派遣と、展示会の運営支援を行っています。Charmapのスタッフ募集でも、仕事内容に事前ブリーフィングへの参加を含めています。

展示会スタッフ・キャストの依頼や、事前説明で何を伝えればよいかのご相談は、お問い合わせからどうぞ。展示会キャストという役割については、展示会キャストとは?スタッフ・コンパニオンとの違いと選び方で説明しています。

よくある質問

事前説明はいつ行えばよいですか?

資料を読む時間と、当日までに疑問を解消する時間が取れるよう、会期の前に行うのがおすすめです。当日の朝だけで済ませると、スタッフが製品を覚える前に来場者対応が始まってしまいます。会期前の説明に加えて、当日の朝礼で要点を確かめると安心です。

製品の資料が専門的すぎる場合はどうすればよいですか?

スタッフ向けには、「ひとことで言うと何か」「誰のどんな課題を解決するか」「よく聞かれる質問と答え」の3つに絞った資料を別に作るのがおすすめです。専門的な説明は社員へつなぐ範囲として決めておけば、スタッフがすべてを覚える必要はありません。

説明資料は依頼先が作ってくれますか?

依頼先によって対応は異なります。製品の要点や話してよい範囲は出展企業にしか決められないため、少なくともその部分は出展企業が用意し、依頼先と一緒に整えていく形が進めやすいでしょう。