社員だけで出展するか、外部の展示会キャストを入れるかは、「社員が商談に集中できる人数と体制があるか」で判断します。声かけ・受付・案内に社員の手が取られて、来場者と深く話す時間が削られているなら、その部分を外部に任せることを検討する価値があります。

この記事では、社員に残す仕事と外部に任せられる仕事の分け方と、判断に使えるチェックリストをまとめます。

結論:判断の軸は「商談の時間を守れるか」

展示会のブースでの仕事は、大きく2つに分かれます。

  • 来場者を集め、迎え、振り分ける仕事:声かけ・呼び込み、受付、名刺交換、ブース内の案内、ノベルティやサンプルの配布。
  • 来場者と深く話し、商談へ進める仕事:製品の詳しい説明、価格や導入条件の相談、課題の深掘り、次の打ち合わせの約束。

後者は製品や自社の事情を知っている社員にしかできません。一方、前者は準備をすれば外部の人にも任せられます。外部キャストを入れるかどうかは、前者の仕事のために後者の時間が削られていないかで考えると判断しやすくなります。

社員に残す仕事・外部に任せられる仕事

仕事社員外部キャスト補足
通路での声かけ・呼び込み可任せやすい慣れと体力が要る。社員が交代で担うと説明の手が止まりやすい
受付・名刺交換可任せやすい受付の手順と、社員へつなぐ合図を決めておく
ブース内の案内・混雑時の導線整理可任せやすいブースの配置図を事前に共有する
サンプリング・ノベルティ配布可任せやすい配る相手の条件(全員か、名刺交換した人か)を決める
製品の概要・一次説明可準備すれば任せられる説明資料と「ここから先は社員」の線引きが前提
来場者の関心・課題のヒアリング可準備すれば任せられる聞く項目を決めて渡すと、社員への引き継ぎがそろう
製品の詳しい説明・デモ担う補助まで質問の深さに応じて社員へ引き継ぐ
価格・導入条件・契約の相談担う任せない誤った案内を防ぐため、社員だけが答える
次の打ち合わせの約束担う任せない商談化の最終段階は社員が持つ

表のうち「準備すれば任せられる」の2行が、外部キャストを入れたときに成果が分かれるところです。一次説明とヒアリングまで任せられると、社員は「すでに関心が分かっている来場者」と話すところから始められます。声かけから商談化までのスタッフの動き方は「成果が出る展示会スタッフの動き方:声かけから商談化まで」で詳しく紹介しています。

判断チェックリスト:8項目

次の8項目のうち、当てはまるものが多いほど外部キャストを入れる効果が出やすくなります。社内で出展の振り返りをするときにも使えます。

  1. 説明担当の社員が、受付や声かけのために持ち場を離れることがある
  2. ブースの前を素通りされている時間帯がある(通路で声をかける人がいない、または声かけに慣れた人がいない)
  3. ピークの時間帯に、来場者を待たせたり、話しかけられずに帰したりしている
  4. 名刺は集まるが、どんな関心の人だったかが記録に残っていない
  5. 会期が複数日あり、社員が休憩を取れない、または本来の業務に戻れない
  6. 出展のたびに担当者が変わり、当日の動き方が社内に蓄積されていない
  7. 営業・技術の社員を、展示会のために長時間拘束しにくい
  8. ブースに立つ社員の多くが、展示会での接客に慣れていない

反対に、次のような展示会では社員だけで回すほうが合う場合があります。

  • 来場者のほぼ全員と専門的な話をする必要があり、受付や声かけの仕事がほとんど発生しない。
  • ブースが小さく来場者も限られていて、社員だけで声かけから説明まで無理なく回せる。
  • 事前のアポイントが中心で、通路の来場者を呼び込む必要がない。

外部キャストを入れると決めた場合、何人入れればよいかは「展示会スタッフは何人必要?ブース規模別の考え方」で、持ち場の洗い出しから考える手順を説明しています。

外部キャストを入れるときに準備すること

外部キャストを入れると決めたら、次の4つを依頼先と共有します。準備が足りないと、「人は増えたが商談は増えない」という結果になりやすくなります。説明資料に入れる項目は「展示会スタッフへの事前説明で伝えるべきこと(説明資料のひな形付き)」にひな形としてまとめています。

  • 任せる範囲:上の表のどの行までを任せるか。特に一次説明とヒアリングを任せるかどうか。
  • 社員へ引き継ぐ条件と合図:どんな来場者を、どのタイミングで、誰に引き継ぐか。
  • 説明資料と聞く項目:キャストが話す内容と、来場者に聞く項目。
  • 目標:名刺の数だけでなく、社員へ引き継いだ件数やヒアリングの記録など、何をもって成果とするか。

展示会キャストの役割や、展示会スタッフ・コンパニオンとの違いは「展示会キャストとは?スタッフ・コンパニオンとの違いと選び方」で、外部に依頼できる展示会スタッフの種類と依頼先は「展示会スタッフとは?役割・業務内容・依頼先の種類」で詳しく説明しています。

社員と外部キャストが同じブースに立つときの注意

社員と外部キャストが一緒に立つと、来場者からはどちらも「その会社の人」に見えます。役割の境目で来場者を迷わせないために、次の点を決めておきます。

  • 答えない質問の返し方:価格や導入条件を聞かれたら、キャストはその場で答えずに社員へつなぐ。つなぐときの言い方をそろえておく。
  • ハラスメントへの備え:来場者や関係者からの不適切な言動があったときに、誰が対応し、誰に報告するかを決めておく。Charmapはセクシュアルハラスメント防止方針(SAFE WORK POLICY)を定め、案件の開始前に関係者へ方針を共有し、現場ごとに責任者を置いています。
  • 会期中の振り返り:1日の終わりに、引き継ぎがうまくいったか、聞く項目に過不足がないかを社員とキャストで確かめる。

Charmapの展示会キャスト

Charmapは、展示会キャストの育成・派遣と展示会の運営支援を行っています。受付、来場者誘導、商品説明、サンプリング、ステージ進行まで、ブースの第一印象をつくる役割をチームで担います。

社員だけで回すか外部キャストを入れるか迷っている段階でも、お問い合わせからご相談いただけます。

よくある質問

外部キャストを入れると、社員はブースに立たなくてよくなりますか?

なりません。製品の詳しい説明、価格や導入条件の相談、次の打ち合わせの約束は社員が担う仕事です。外部キャストを入れる目的は、社員を減らすことより、社員が商談に使える時間を増やすことにあります。

社員の一部だけを外部キャストに置き換えることはできますか?

できます。たとえば声かけと受付だけを外部キャストに任せ、一次説明から先は社員が担う分け方があります。どこで分けるかは、上の「社員に残す仕事・外部に任せられる仕事」の表を使って決めると整理しやすくなります。

外部キャストに製品のことを覚えてもらうには、何を用意すればよいですか?

製品の概要をまとめた説明資料と、来場者からよく出る質問とその答え、社員へ引き継ぐ条件の3つを用意します。どこまでキャストが話し、どこから社員がつなぐかを先に決めておくと、資料の量も決めやすくなります。